「ロザリー」(津市立明小学校)

CENTURY DOLL(センチュリードール)社製

パスポート未確認。洋服は戦前に小学校の補習科で裁縫を教えていた上田先生の製作と伝わる。

名前:不明。1990年に小学校児童会が「ロザリー」と命名。

送り主:不明

配布先:明村立明尋常高等小学校(現:津市立明小学校)

歓迎会写真:未確認

ネブラスカ書簡:なし

守った人:不明


 CENTURY DOLL社はドイツの人形メーカーです。今のところ、1927年の歓迎会写真も確認されておらず、ネブラスカにも明小からの手紙はありません。

 地域の方(1922年生まれ)のお話では、小学校1~2年の時の運動会で「青い目の人形」のお遊戯をして、同じ頃の学芸会では5年生ぐらいの子が人形を使って劇をしたそうです。その劇は、いじめっ子が「キューピー」、いじめられっ子が「青い目の人形」を持っていて、人形自慢をするというものだったそうです。

 地元では「戦争がひどくなった頃に校舎内の奉安殿の上の屋根裏に誰かが隠して、後になってそれを誰かが探しにいって見つけた。『隠してあった人形が出てきたわ』という話を戦争が終わってから聞いた」「旧校舎を改築した時に天井裏から出てきた」という話が伝わっています。

小学校に隣接する旧明村役場庁舎
小学校に隣接する旧明村役場庁舎

 1980年に小学校に勤めていた方によると、この頃には隣接する郷土資料館(旧明村役場庁舎)に人形が置かれていたそうです。そして1989年に当時の校長が資料館の人形に気づき、新聞社を通して武田英子さんに鑑定してもらった結果「青い目の人形」と判明したので学校に戻しました。資料館では横にして寝かされていたそうですが、校長とPTA会長とで人形用の現在の箱を用意しました。

 1990年に小学校の児童会が「ロザリー」という新しい名前をつけました。

 2009年6月4日にギューリック3世ご夫妻が来校され、子どもたちと楽しい時間を過ごしました。

 ギューリックご夫妻は「新友情人形」ベッキーをプレゼントして下さいましたが、実現しませんでした。その人形は「ミス三重の会」が所蔵しています。