メリー(伊賀市立阿山小学校)

Averill Manfacturing(アヴェリル マニュファクチャリング)社製

パスポート未確認。ドレスは1988年に作製。

名前:地域の伝承。歓迎会写真にも記載

送り主:不明

配布先:阿山郡河合尋常高等小学校(現:伊賀市立阿山小学校)

歓迎会写真:1枚(阿山小学校所蔵)

ネブラスカ書簡:なし

守った人:不明


1927年の「人形祭」写真。(阿山小学校所蔵)
1927年の「人形祭」写真。(阿山小学校所蔵)

 河合小学校は2015年に丸柱小学校の一部と統合して阿山小学校になりましたが、校舎は元のままです。

 1927年の5月5日に「人形祭」が講堂で開催され、贈られたメリーを迎えました。その時のひな壇の写真が阿山小学校に残っています。

 その後もひな祭りには、子どもたちが家にある人形を持ち寄ってメリーと一緒に講堂に並べて祝ったそうです。

 誰がどのように残したかは不明ですが、1988年7月に校舎3階の図画室に置いてあった大きな木箱の中からメリーは発見されました。メリーは黒い布で丁寧に包まれ、暗幕やテーブル掛けと一緒に入っていました。見つかった時、メリーは靴だけをはき、服を着ていなかったので、当時家庭科を教えてみえた南出まち子さんがワンピースを何色も作り、頭に赤いリボンをつけたそうです。現在はピンクの服や帽子を身につけていますが、人形の箱の引き出しに黄色の服や赤いリボンなども保管されています。

 なお、メリーの背中についている発声装置は今でも少し機能していて、身体を起こすとミーという声を出します。ほとんどの「青い目の人形」の発声装置は錆びて動かないので大変貴重です。

 2009年8月24日にギューリック3世が来校され、子どもたちと楽しい時間を過ごしました。

 当時、人形交流をテーマにした発表を子どもたちがおこない、それを見た地域の方も独自で人形交流の劇を作って各地で発表されていました。

 ギューリック3世にもその劇を披露して下さいました。

 

 


 翌年にギューリック3世ご夫妻から「新友情人形」シャロンが贈られ、2010年3月8日に開催された「新青い目の人形を迎える会」には子どもたちやたくさんの地域の方が参加されました。

 地域やPTAの方による、人形交流をテーマにした劇も上演されました。 

 学校の職員が分担して、絵本「青い目の人形 メリーちゃん」を作りました。

 その後、校長室の一部を改装して、メリーやシャロンを展示し、これまでの取り組みを紹介するコーナーも作りました。


 さらに、絵本の売り上げ金などを使って、新・答礼人形」の栴花(せんか)を作りました。

 2011年5月5日に、平岩校長はじめ3人の職員がネブラスカ州リンカーン市のプレスコット小学校を訪問して、栴花をプレゼントしました。

 プレスコット小学校でも歓迎会を開催して、子どもたちの歓迎の歌や踊り、発表がおこなわれました。すばらしい人形交流でした。

 

 

握手する両校の校長
握手する両校の校長

 2013年にアメリカからハナミズキが贈られることになり、「青い目の人形」のある小学校などのうち、希望される所に「ミス三重の会」を通じてお届けしました。

 阿山小学校のハナミズキもすくすくと成長していました。お送りした時に「ミス三重の会」からプレゼントしたプレートもしっかり残っていて嬉しいです。